BEB!GO!GO!


今の中で生きること

2008年03月30日

誕生。。

「もうすぐだから、、、」と連絡があった時
私は急いで彼女に、それを伝えた。。

「飛んで行きたいけれど、私は行けないから
代わりにしっかり見て来てほしい。。」

電話の声は張りがあったけれど
間違いなく、もどかしさが絡み付いていた。

私はあえて冷静に、当たり前のように、、、
なんでもないように
「そうやね。 どっちに似てるか見て来るから。」

手短かに話しを済ませると
私は急いでマンションを後にした。
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病院へ向かうJRの中で複雑な思いが、ごちゃ混ぜになっていた。
彼女は誰よりも早く、そこへ駆けつけたかったはず、、、、
しかし彼女には体力の限界があった。。

奇跡がおきて欲しいと願いながら
間違いなく彼女の命の終わりは近づいていたから
私は新しい命の誕生が、彼女の命との引き替えの様な、、、
そんな気がしていた。

嬉しいのに悲しい____
でも新しい命を見つめたら
彼女の生きる生気が強まる様な気もしていたね。。


病院に着くと、私はしばらくガラス張りの通路をウロウロしていた。
何人ものネームプレートを確認しては奥の扉を覗き込んでいると
私の様子を見て1人の看護士が声をかけてきた。

「お名前は何て言いますか?」

私が姉の名前を伝えると、その看護士は少し振り返った後
「もうすぐ、戻られますよ__お待ち下さい。。」


なんだか出産ラッシュだったみたいで
出産後間近な新生児達が何人も並んでいたんだけど
よく見れば一人一人、髪型や身体の大きさが全然違った。

心臓がドキドキしては運ばれて来る赤ちゃんを見る度に
(この赤ちゃん?、、、違う?、、そっちの赤ちゃん??)
そんな中、私はとうとう新しい家族に対面する事になった。

新しく運ばれて来たベビーベットに名前を見つけた!
身体の大きさは皆よりも少し大きめ、、、耳が大きい。
真っ黒な髪の毛が海苔の様にビッシリと張り付いていて
全身に、特に耳と背中は体毛で覆われている。。

ビックリした、、、、
顔は、、、兄妹の幼かった頃の面影があって
初めて会うんだけど、とても懐かしい気がしたから。

嬉しいのに悲しい気持ち、、、、
小さい身体なのにとても強い命の強さが感じられた。
彼の人生はこれから始まるんだね。
「初めまして、、、おばさんを宜しく。」
刺さってしまうくらいの視線で食い入る様に見つめていた。

涙がすごい勢いでこぼれ落ちたのはどうしてだろう、、、
神様に感謝をしていたのか?恨んでいたのか?
命の終わりと始まりを噛みしめずにはいられなかった。。

その1ヶ月後に彼女は逝ってしまった_____


そしてあの時、毛むくじゃらでカナブンみたいだった赤ちゃんは
この春、新1年生として中学校に入学する。
まだまだ人生はこれからだよ!





































posted by BEB at 22:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 思い出 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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